石垣島にオオコウモリを見に

8月24日から9月4日まで石垣島滞在。

前半は今までになくオオコウモリの数が少なくて、よく見かけるところを夜回っても、ほとんど声を聞くことがなかった。

後半はけっこう30頭くらい集まって飛び交っているのも見かけるようになった。集会場は、バンナ岳だったり運動公園だったり時々変わるようなので、前半はわれわれの知らないところで集まっていたのかな。
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バスでバコロドの町へ

8月6日から東南アジアコウモリ会議がバコロドの町で開催されるので、マンブカルリゾートを後にする。行きはタクシーで1500ペソだったが、リゾート近辺の集落にはタクシーはないので、リゾートの門のすぐ外からでている路線バスで帰る。料金は35ペソだ。
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途中道に沿って延々と集落が広がる。運転手は沿道の知り合いとおしゃべりしながら歩くくらいのスピードで走る。
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家の数に対してお店の数がやたら多いような気がする。まあ道の奥に集落が広がっているのかもしれないが。
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オオコウモリの大部分は夕方リゾートの外に飛んでいくが、分散してこういった庭先や果樹園の実をたべているのだろう。
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集落が途切れるとやっとバスはスピードを上げる。
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墓地のようだ。
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結局1時間50分かけてバコロドの町についた。終点から更にタクシーでホテルに行く必要がある。100ペソ。行きはタクシーで1時間だったから約2倍かかったことになる。料金は10分の一以下だが

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マンブカルリゾート続き

マンブカルリゾートは、西ネグロス州が所有経営する23.6ヘクタールのリゾートだ。

もともとは日本人(か日系人)が建設時に係わっていることもあり、また活火山カンラオン山のふもとにあるのでたくさんの露天風呂がある。オオコウモリコロニーのすぐそばにも2つ露天風呂がある。お風呂につかりながらオオコウモリ鑑賞も可能だ。
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オオコウモリコロニーは渓谷にあり、敷地内を一周する道路の渓谷に架かる橋から観察できる。
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渓谷沿いに滝にいく道があるが、入り口で名前等を記載してガイドをつける必要がある。
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橋から見えるあたりには主にヒメオオコウモリとジャワオオコウモリがいる。フィリピンオオコウモリがいる場所はちょっと奥なので、滝には行かなかったが、フィリピンオオコウモリのいる場所までは行ってみた。

入り口にコウモリの説明板がある。
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マンブカルリゾートの食事

マンブカルリゾートには食堂がいくつか集まった場所がある。外に出ないので、3食ここで食べることになる。
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4軒ほどあるようだが、お店とお店が接していて、なんとなく手招きされたお店に入ることになる。
時には、入ったお店が、大家族連れなどで手がいっぱいで誰か声をかけてくれる前に、仕切りを隔てたお隣の店員がメニューを振って合図していたので、そっちにいったこともある。
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グリル料理は共有の焼き場所でつくるようだ。

炭火で焼いた鶏肉がおいしい。
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肉か魚とご飯と卵という一皿料理が基本。ご飯はガーリックライスのこともある。
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左下の頭の大きい(というか本体の小さい)danggitという魚は干物を揚げたようで、カリカリしておいしかった。右はPork tapa(ジャーキー)
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麺類はあまり見かけないが、ビーフンとメニューにあったので注文してみた。ちょっと高いなと思ったのだが、3-4人くらいがまとまって皿にのってでてきたのでびっくり。グループで頼む料理だったようだ。右はインスタントラーメン。
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夕食は一番遅くまでやっている食堂が夜7時までなので、テイクアウトを頼んで、夜の撮影が終わってから部屋で食べる。
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部屋は冷蔵庫もお湯をわかす設備もないのでちょっと不便。まあ一部屋一晩900ペソ(1800円)だから・・・
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マンブカルリゾートのフルーツバット ローレンスフルーツコウモリ

フィリピンは7000以上の島が広い範囲に分布する国で、動物相も地域によって異なる。コウモリは70種以上記録されている。観察したコウモリの識別にはSynopsis of Philippine Mammalsというサイトを使っているのだが、このページは島ごとの哺乳類リストが表示させられる。ネグロス島はコウモリ研究者もいるし、滞在したマンブカルリゾートはオオコウモリの保護区として知られているので、けっこう調査がなされていると思われ信頼していいだろう。ネグロス島のオオコウモリだけに絞れば、14種に絞られ、各種の説明や写真のページもあるので、わかりやすい。

しかし難問だったのはこのコウモリ。
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椰子の葉の裏に昼間ねぐらをとっていたのをガイドが見つけてくれた。ガイドは「Dog-faced bat(コイヌガオフルーツコウモリ)」といっていたのだが、これは、この仲間の特徴の翼の骨の部分が白っぽく見えて、耳の縁が白いのが全く見られず、表情も違うので却下。黒く見えたのでPtenochirus jagoriかなと思ったのだが、東南アジアコウモリ会議で、この島で調査をしている方や、フィリピンでオオコウモリの研究をしている方など経験豊富な人々に写真を見てもらうことができて、言われたのが、まったく予定外のローレンスフルーツコウモリHaplonycteris fischeri。サイトでは茶色く見えるので候補になかったのだが、葉の下からとっていてより黒っぽさが強調されているのかもしれない。
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マンブカルリゾートのコウモリ

滞在最後の日、8月6日の朝に枯れた葉の塊の中にコウモリを見つけた。日本だったら、コテングコウモリと思うところだが、これはシタナガフルーツコウモリMacroglossus minimus
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2日後に東南アジアコウモリ会議のフィールドトリップでマンブカルリゾートを再訪。
まったく同じ場所でシタナガフルーツコウモリがねぐらをとっていた。
一部の参加者には見てもらうことができた。
夜まで滞在したので、飛び立つところが見られるのを期待したのだが、あいにく日没後大雨、近くの休憩所に避難している間に飛んで行ってしまった。
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雪の中で冬眠するコテングコウモリ

森林総合研究所北海道支所の平川浩文さんと道立総合研究機構林業試験場長坂有さんの共著による雪の中で冬眠するコテングコウモリの論文が発表されました。

雑誌: Scientific Reports
著者: Hirofumi Hirakawa and Yu Nagasaka
論文表題: Evidence for Ussurian tube-nosed bats (Murina ussuriensis)
hibernating in snow
DOI(デジタルオブジェクト識別子): 10.1038/s41598-018-30357-1
発表日:8月13日
論文URL: https://www.nature.com/articles/s41598-018-30357-1

コテングコウモリが主に春先に、雪の上にぽっかりあいた穴の中で見つかることは、何度か報告されています。その説明としては、雪の中でずっと冬眠していて、入っていた空洞が雪が溶けると露出して上の空いた穴になり(不運な個体は人間に見つかり)、やがて覚醒して飛んでいくという説(cavity-exposure hypothesis)と、コウモリが冬眠後いったん春先などに覚醒してから雪に降りたって、自分の体温で雪を溶かすことによって穴やへこみをつくったという説(sit-and-sink hypothesis)がありました。そのどちらなのかを論じたものです。

われわれが見つけたときもそうですが、見つけたときには雪の中に穴状になって沈んでいることが多いのですが、sit-and -sink hypothesisのように体温で沈んでいったとすると、6cm沈むには、論文による推定ではコウモリは少なくとも6.4時間は通常の体温の37℃でなくてはならず、この間に8.9-14.0kJのエネルギーを必要とし、これは体脂肪でいうと0.23-0.36gあるいは体重の5-7%になるそうです。コウモリはご存じのように寒いとき休んでいるときは体温を下げてエネルギーを節約する動物です。そんなに長い時間雪の上でじっとしたまま平熱を保つことはありそうにないです。もし体温がもっと下がったら6cm沈むのにもっと時間がかかります。

最初この部分を読んだときに、37℃のコウモリが雪の上に降りたったら、すぐ熱でずぶずぶと潜っていきそうな気がして、そんなに時間がかかるかな?と思ったのですが、論文の中にあるように毛皮は断熱作用があるし、いずれにせよ休むつもりで雪の上に降り立ったのならいつまでも無駄に体温を奪われっぱなしはなくて、体温を下げるでしょうね。捕獲調査中でもぐずぐずしていると体温を下げてトーパー(休眠)になってしまって、放すときに苦労することがあります。毛皮の断熱作用は、ロシア帽とか毛皮のコートとかで人間が実証済み。

それよりは秋に雪の表面が柔らかく軽いときにもぐったという方が可能性がありそうです。雪の中にいる間、他のコウモリの冬眠と同じように周期的に目覚めているとおもわれますが、そのときは通常の体温に戻るので、コウモリと接している部分の雪は溶けて、雪の中での位置が下がって空洞はシリンダー状になってその底にコウモリがいることになります。春には表面の雪が解けると上が空いて露出することになります。露出は昼の場合も夜の場合もあるでしょうけど、昼の方が雪が解けるのが速いので、頻繁にあるはずです。日中露出したときにコウモリは日没後までトーパーのままでいて、やがて覚醒して飛んでいって、その後は、夏のように葉っぱのねぐらが使えるようになるまでは樹洞にいるのかもしれません。

ということは日和見的に雪を使っているので、地域によっては樹洞で冬眠するし、積もった雪がすぐ解けた場合は一時的な利用になるでしょう。雪の中でコテングコウモリが冬眠する利点は、
1.水の確保 
2.捕食者から安全 
3.温度が安定(地上近くの雪は温度は0℃近くで安定している。)

オンライン誌でオープンアクセスなので、誰でも読めます。

個人的にはページの最後にあるさまざまな資料の中の、Supplementary Informationの11ページにある、雪が解けてコテングコウモリが外気にさらされる状態になったときに捕食者が気がつくかどうかの実験として、長坂さんが飼い犬のYukiを放してみたが、コウモリから1mと離れていないところを気づかずに歩いて通り過ぎて、走って戻ってくるときに至ってはほとんど踏んづけるほど近くを通ったのに気づかなかったという話が写真入りであって、楽しかったです。

あとSupplementary Informationの12ページ以降に雪の中でコテングコウモリが見つかった22例の紹介があって、どのような人が何をしていて見つけて、どんな反応を示したかも面白いです。ワシタカ調査のポイントに向かう途中の人、野外調査から帰ってきた人、植生調査をしていた人、雪の中を一列で登山している人たち、お寺で雪かきしていた人、スノーシューのグループ、山菜摘みに入った人。

見つけた人の反応も、なんだかわからなくてペン先でつついてみる人、手の上で転がす人、小枝でひっくり返してみた人、連れて帰って暖まってから放す人、手に取ってみたら覚醒してギャーギャー騒ぎ出したので元に戻した人、そのままにして立ち去る人、近くの樹洞に入れる人、息を吹きかけてみる人などなど、コウモリな人ではない例がほとんどなので、さぞ驚いたことと思います。20番目の戸隠は、以前ブログにも書いたわれわれの観察です。

発見場所のKMLファイルもあって、Google Earthで発見場所の環境も確認できます。ビデオも4例見られます。サーモグラフィーによる観察で、飛ぶ前に体温が上昇するようすがわかるスライドショーもあります。

われわれが見つけたときの様子。
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ネグロス島の鳥

夜マンブカルリゾートの中を歩いていると時々アオバズクの仲間が飛ぶ。
道路際の電線にとまることもある。
フィリピンアオバズクNinox philipppensisだろうか。
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顔はこちらに向けるのだが、体はいつも向こう向きなので腹の模様が見えない。
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マンブカルリゾートのオオコウモリコロニー

ジャワオオコウモリとヒメオオコウモリに奥の方にフィリピンオオコウモリの混じった大コロニーがある。コロニーのすぐ下に露天風呂があって、温泉につかりながらバットウォッチングもできる。

夜明け前からねぐらに帰ってきたコウモリは、時々一斉に飛び立ってコロニー上空を舞う。定位置に落ち着くまでにもめているようにも見える。


日が上がる頃にはだいぶ落ち着いてきた。


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パルマスオオコウモリ

マンブカルリゾートでは他にもいろいろなオオコウモリが見られた。
同じオオコウモリ属のジャワオオコウモリやヒメオオコウモリやフィリピンオオコウモリが大きなコロニーをつくって目立つのに対して、このパルマスオオコウモリは林の中でひっそり一人でねぐらをとっていた。ガイドに連れて行ってもらって「ここ」と教わっても葉の陰になるのですぐにはわからないところにいた。

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ただの紙切れになったフィリピンの旧札

前回フィリピンに行ったのは2011年。
このとき使い切れなかったフィリピンペソを今回持って行った。

マニラ空港で国内線に乗り換えるのにセキュリティを通ってから水でも買おうと思ったのだが、ATMは外にしかないようだ。前回余ったお金がお札で2220ペソと小銭が多少あるので、売店でボトル入り水を買おうとしたら、これは古いから使えないと言われた。あまりにも予想外の言葉だったので。This is old.といわれたのが理解できなくて、え???という顔をしていたら、現在流通している紙幣を見せてくれた。確かにデザインが違う。
いったん諦めてから30ペソなので小銭で足りるはずだと気がついて、コインを出してみるとこちらは使えた。

ネットで調べてみると現在流通している紙幣は2010年末から流通し始めたので、前回フィリピンに来た2011年1月には両方が流通していたようだが、気がつかなかった。2015年末で旧札の使用は終了、その後も銀行では旧札を新札に交換できたのだが、その交換も昨年末に終了したという。念のため、泊まったホテルの向かいにある銀行に行って聞いてみたが、昨年までだと断られた。

ということで2220ペソがただの紙切れに。フィリピンではかなり使いでのある金額だ。

しかし、新札に替えるときに5年で使用終了、7年で交換も完全終了って・・・

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マンションにアオダイショウ

我が家はマンションの一階だ。一番端で廊下は行き止まりなので、ゴミを一時置いておく収納庫がドアの前にある。

ゴミがたまったのでとりあえず収集日まで入れておこうとドアを開けたら、目の前の1.2mくらいの廊下の手すりの上にりっぱなアオダイショウが、体を半分折りたたんだ形で休んでいた。
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こんな間近にじっくり観察できるなんてまたとない機会に喜ぶ。
じっと見られている気配を感じたのか、動き始めた。
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手すりいっぱいに体を伸ばすと1mくらいある。
裏側に枯れ木が立てかけてあって、伝って地面に降りて行ってしまった。
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アオダイショウの棲むマンションなんて楽しいけど、他の家には行かない方がいいと思う。ドアを開けたら目の前にアオダイショウがいて喜んでくれる人はそうそういないと思うので。

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高架にミツバチ

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コウモリのすみかになっている鉄道高架の調査に行ったら、ミツバチに占領されているところがけっこうあった。以前もこのようなところに巣を作ってるのを見たが、その後そこはスズメバチに襲われて、スリットの下にはミツバチの死骸が累々と落ちていたのだけど・・・

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日経サイエンス別冊

6月14日に発売された日経サイエンス別冊は鳥のサイエンスといって過去に日経サイエンスに載った鳥に関する記事を集めたものですが、2009年にアメリカ自然史博物館のナンシーシモンズさんの記事を翻訳した「コウモリへの飛翔」も仲間入りして収録されています。われわれが書いたオオコウモリの記事もコラムで入っています。今となってはちょっと古いところもあるのですが、まあ2009年に書いたものだということで。



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「北海道の哺乳類」発行

斜里町立知床博物館から『北海道の哺乳類』というフィールド図鑑が発行されました。
著者 村上隆広、近藤憲久(翼手目)
500円+送料
検索表や、種ごとに生態についての記載があります。コウモリは19種掲載されています。

コウモリの写真をいろいろ提供しました。

書店では入手できません。直接知床博物館協力会へ直接お申し込みください。この冊子については、HPにはまだ掲載されていませんがこちらから購入できます。 http://shiretoko-ms.sakura.ne.jp/books/

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クビワオオコウモリの子供

石垣島にクビワオオコウモリ撮影
そろそろ子供が成長してきたので、お母さんコウモリは採餌場所の近くまで子供を連れてくると、木の上などに子供を多いて採餌にいく。
一人取り残された子供は、自分も飛びたいのかバタバタと翼を羽ばたかせていたりする。

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